歯科口腔外科は、歯や歯ぐきだけでなく、顎や口の中に起こるさまざまなトラブルに対応する専門分野です。むし歯や歯周病といった一般的な治療に加え、親知らずの抜歯や顎関節症、口腔内のできものや外傷なども対象となります。明石市で口腔内のお悩みがある方は、まず歯科口腔外科での診察をご検討ください。

歯科口腔外科で扱う代表的な疾患

歯科口腔外科では、親知らずの抜歯や顎関節症、口腔内のできもの・嚢胞、外傷による歯の破折など、幅広い疾患に対応します。全身の健康とも関わる分野であり、放置すると重症化するケースもあるため、早めの受診が大切です。

一般歯科との違い

一般歯科がむし歯や歯周病などの治療を中心に行うのに対し、歯科口腔外科は外科的処置を専門としています。親知らずの抜歯や腫瘍の切除など、より高度な治療に対応できるのが特徴です。安全性を重視し、CTなどの検査設備を用いて診断を行います。

抜歯が必要になる親知らずの症状

親知らずが斜めや横向きに生えていると、手前の歯を押して痛みや腫れを引き起こしたり、智歯周囲炎を繰り返すことがあります。むし歯や歯並びへの悪影響も出やすく、抜歯を検討する目安となります。

抜歯の際に行う麻酔

親知らずの抜歯は、局所麻酔を用いて行うため処置中の痛みはほとんどありません。当院では「オーラ注」や「スキャンドネスト」といった麻酔薬を使用しています。スキャンドネストは血管収縮薬を含まないため、高血圧や心疾患のある方にも安心して使用できるほか、防腐剤（パラベンや亜硫酸塩）を含まないためアレルギー体質の方にも適しています。また、麻酔から覚めるまでの時間が短く、術後の不快な痺れが早く消えるのも特徴です。30分以内の処置などにも適しており、親知らずの抜歯や粘液貯留嚢胞の摘出などにも活用しています。腫れや炎症が強い場合には鎮痛薬や抗生物質を併用し、痛みを最小限に抑えながら安全に治療を進めています。

術後の腫れや痛みのピークと対処法

抜歯後は2〜3日ほど腫れや痛みが出やすく、特に下の親知らずで強く現れる傾向があります。氷や保冷剤で冷やすことや処方薬の服用で多くの場合コントロール可能です。
1週間ほどで落ち着くのが一般的です。

抜歯が必要でない親知らずの症状

まっすぐ正しく生えており、噛み合わせに問題がなく、きちんとお手入れできている親知らずは必ずしも抜歯の必要はありません。定期的なチェックとクリーニングを続けることで、将来的にトラブルを防ぐことができます。

顎関節症は、口を開けるときの痛みやカクカクとした音、口が大きく開けられないといった症状が特徴です。原因は歯ぎしりや噛み合わせ、ストレスなどさまざまです。
当院では、まず問診や検査で原因を確認し、マウスピースの使用や生活習慣の改善など、患者さまに合わせた治療を行います。

口の中にしこりや膨らみが見られる場合、良性の嚢胞や腫瘍のことがあります。痛みがなくても放置すると大きくなることがあるため、早めの診断が大切です。
当院では、レントゲンやCTで状態を確認し、粘液貯留嚢胞の摘出や、より専門的な治療が必要な場合には適切な医療機関へのご紹介も行っています。

口の中に白い斑点や赤い部分が長期間消えない場合、前がん病変や口腔がんの初期症状の可能性があります。特に2週間以上変化がない場合は注意が必要です。当院では視診や必要な検査を行い、重症が疑われる場合は速やかに専門病院と連携して対応いたします。

初診から検査・診断までの流れ

初診では、まず問診で症状やこれまでにかかった病気の経歴、服用中のお薬について詳しく伺います。その後、口腔内の診察や必要に応じて歯科用CTなどの検査へ進みます。これらの情報をもとに診断を行い、治療の選択肢やリスク、費用について丁寧にご説明します。患者さまに納得いただいた上で治療を進めることを大切にしています。

歯科用CTによる精密検査

親知らずの抜歯や顎関節症、口腔内の嚢胞など外科的処置を伴う場合は、歯科用CTによる精密検査が効果的です。360度の角度から顎や神経の位置、骨の状態を確認できるため、安全性が高まり合併症のリスクを減らせます。
当院では必要に応じてCT撮影を行い、正確な診断と安心できる治療計画につなげています。

地域基幹病院との連携

当院では、明石市内をはじめとした地域の大きな病院と密接に連携しています。親知らずの抜歯や顎関節症など多くの症例には院内で対応可能ですが、より高度な処置や精密な検査が必要な場合には、迅速に専門機関へご紹介いたします。地域医療のネットワークを活かし、患者さまにとって最適な治療を受けられる体制を整えています。

患者さまに寄り添った丁寧な説明と治療方針

歯科口腔外科の治療は、不安や緊張を伴うことが少なくありません。当院では、検査結果や治療方法、考えられるリスクまでしっかりご説明し、患者さまにご納得いただいてから治療を進めます。一人ひとりの症状や生活背景に合わせた治療計画を大切にし、安心して通っていただける診療を心がけています。